DJ DIEが選ぶブリストルの10曲

4月末から6都市の来日ツアーを行なうDJ Dieに、ブリストル・クラシックを10曲選んでもらいました。曲にまつわるエピソードも面白いので、聴きながらゆっくり読んでみて。
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1. Anyone (Mellow Mix) - Smith And Mighty - 3 Stripe Records (1988)
この曲にはいくつかのヴァージョンがあるけれど、これが俺のお気に入り。とても生々しくヒス(ノイズ)があるサウンドの理由は、このヴァージョンはカセット・テープにしか録音されていなくて、そこからマスタリングするしかなかったからなんだ。でもそれが、3ストライプのスタジオがあった、セント・ポールズ地区アシュレイ・ロード40番の80年代終わり頃のスモーキーな雰囲気を完璧に捉えてる。
何年かして、俺が彼らのスタジオの上のフラットに住んでるって気づいたときはヤバかった。このことは俺に大きな影響を与えてるし、ロブとレイが、俺の初期のプロダクション・スキルを磨くために俺に第2スタジオを使わせてくれたりしたことは永遠に感謝する。いわゆる“ブリストル・サウンド”の創造者にリスペクト。 #Mektos
2. Underwater - Language - Earth Recordings (1991)
いまのブリストルは、より一般的に知られているベース・ヘヴィなサウンドと同じくらい、ハウスやテクノのシーンが盛んになっている。この5年ほどで、街の多くのアーティストが世界中に大きなインパクトを与えているのを目の当たりにした。イート・エヴリシング、フリオ・バッシュモアやレッドライトのずっと前には、ランゲージみたいなアーティストが4つ打ちのキックを敷いていた。ブリストルの2人組による、このあまり知られていないムーディでダークな曲は、初期レイヴとデトロイト・テクノからの影響を結びつけている。
3. Tearing Down The Avenue - Wild Bunch - 4th & Broadway (1987)
ブリストルの音楽について知っている人はみんなマッシヴ・アタックが誰かってことは知ってるだろうし、何人かは彼らがそれ以前ワイルド・バンチと呼ばれていたことも知っているだろう。もう何度もかたられているけれど、彼らはブリストルで最初で最高のDJクルーだった。アメリカからの強い影響を聴くことができるこの曲で、初期のUKヒップホップ・シーンを切り開いた。ここにもヒスが乗っているけど、ティム・ウェストウッドが彼のラジオで、カセット・テープのライヴ録音をオンエアしたから。 #Vibes
4. Day Dreaming - Massive Attack - Wild Bunch Records (1990)
マッシヴ・アタックの話は「デイドリーミング」、彼らの独創的なデビュー・アルバム『ブルー・ラインズ』に向けての最初のシングル。これを聴いたときに、彼らのサウンドが変化していると思ったことを覚えてる。3D、トリッキー、シャラ・ネルソンのヴォーカルをフィーチャーしてるんだけど、ダディ・Gのヴォーカルをレコードで聴いたのはこれが初めてだったと思う「オレの8000キロワットのアンプが轟くぜ」。
5. Cider House (The Chipping Sodbury Bonfire Tapes) - Chaos UK - Slap Up Records (1989)
14歳のとき、アシュトン・コート・フリー・フェスの小さなステージでカオスUKを観たのを覚えてる。そこはブリストルのパンクスが集まってサイダーを呑んで、シンナー遊びをやって、モッシュやポゴ・ダンスをしてた。俺はまだガキだったしシンナー遊びは怖かったけど、いつもイカしてると思ってた。
この皮肉っぽい曲は、90年代初期にハンガーフォード・コモンでの違法フリー・パーティで初めて聴いた。そのレイヴのサウンドシステムを出してる友人グループと一緒に行ってたから、俺たちみんなDJできることになったんだ。当時は、ちゃんとした違法の野外フリー・パーティでプレイしたことなんてそんなになかったから、ありがたかったよ。
親友のティム・クロウ(サウンドシステムのオーナーのひとり)がこの曲をピーク・タイム(午前3時)にプレイしたんだ。そのイントロがおかしかったことと、そして彼がソレをプレイしたこと、それに「サイダーハウス、サウダーハウス」ってずっと繰り返してるレコードを持ってるってことが信じられなかったのを覚えてる。こんなのブリストルだけ(笑)。ギャバにシャウト。
6. B-Boy Culture - DJ Krust - V Recordings (1997)
俺の仲間クラストもピックアップしないといけないな。この曲は、黄金時代である96〜97年に、彼が作らねばならなかったジャングル/ドラム&ベースの精神性とアプローチを体現してる。ブライアン・Gとジャンピング・ジャック・フロストのV・レコーディングスからリリースされた彼のクラシック「ジャズ・ノート」の裏面。クラストは、シンプルなファンク・ベースを細かく刻んだドラム・ビートの上に敷いて、ヒップホップのネタを散りばめながら終始ミニマルに展開させる。とにかくドープ。自分にとっては“通”なチョイス。YouTubeとかネットで見つけられなかったんだけど、誰かアップすべき(註:アップしました)。
6. Clear Skyz - DJ Die - Ful Cycle Records (1998)
俺の古い曲もピックアップしておく。これは長年使い続けてる曲。
リプラゼントとしてのアメリカ・ツアーの後、旅で集めたサンプルをブリストルに持ち帰った。ほぼそれだけでトラックを作ったんだけど、選んだ音がどれも完璧にハマって、まるで魔法がかかったかのように俺はただのメッセンジャー状態だった。 #Spooky
7. Tron - Joker - Kapsize (2010) » [Z]
ジョーカーのことはもう何年も知ってるけど、ヤツはいつもキーボードとコンピュータに向かっていて、いつでも音楽に集中してる。
ヤツがガキだった頃から、ブリストルで最も才能があってビッグなDJ/プロデューサーのひとりになって世界中に音楽を届けるようになるまで成長を見てきた。この曲にはぶっ飛ばされたし、今でもどうやってこのタイプのベース・サウンドとオーケストレーションを組み合わせているのか不思議だ。天才の域!! ジェミー、ピンチ、そして全ての140クルーにもシャウト。 #PurpleSounds
8. Dancer - Addison Groove - Groove (2015) » [Z]
アディソン・グルーヴ、俺はいまトニーと呼ぶ彼のことは噂で聞いていた。彼と知り合う前に、地元のレコ屋アイドル・ハンズで彼のレコードを買っていたんだ。
俺のレーベル、ガターファンクの初期に手伝ってくれた親友カーリー・バッグが、俺たちは会うべきだって言ってて。で、実際に会ったらすんなり仲良くなって、レイヴ、ジャングル、ダブ、ヒップホップ、ハウスとか、色んなテイストを共有するようになったんだ。フットワークを俺に聴かせてくれたのはトニーだし、130bpmとか160bpmとかの違ったテンポでの実験を見せてくれたのもトニーだ。スタジオで一緒にヤバいのを作るようになるのに時間はかからなかった。このことは、俺がD&Bの170bpmの範囲外で新しいアイデアをトライするべく心を開く助けになった。当時の俺はプロデュースでかなり停滞していたから。
俺たちは「キーホール/ハイドロパンプ」のシングル、それから「リージョン・オブ・ブーン」EPをガターファンクからリリースした。
ともあれ、アディソン・グルーヴの「ダンサー」は最高で、いつも現場でかましてくれる。サンプルの問題でヴァイナル・オンリーでリリースされたけど、俺のプレイリストから外れたことがない。できることなら見つけて買ってほしい。
9. Entity - Nuff Pedals - GutterFunk (2016)
ナフ・ペダルズなるミステリアスなアーティストは、デビューEP「ファースト・EP」を俺のガターファンクからリリースして、ヤバい波を起こしている。この曲は、ブロークンビーツ、ジャズ、ジャングルからの影響を、ヘヴィなベースラインとの圧倒的な効果を混ぜ合わせて、確実に近所の窓を揺らすだろうね。引き続き、ガターファンクの真のスタイルとパターンでルールと境界を破壊するという使命を継続させる、今年リリース予定の「セカンド・EP」にも注目しておいて。
10. ????????
10は、キミがこれを読んでいる間にも作られているであろう未来のブリストル音楽のために空白のままにしておこう。
🇯🇵DJ DIE Japan Tour Apr/May 2017🇯🇵
4/28 Tokyo / 4/29 Kochi / 5/2 Nagoya / 5/3 Takasaki / 5/5 Osaka / 5/6 Shizuoka
event page: https://www.facebook.com/events/1293773537372756/
DJ DIE Japan Tour Apr/May 2017 @DieClearskyz @GutterFunk https://t.co/leWlrrViQq 🇯🇵Tokyo🇯🇵Kochi🇯🇵Nagoya🇯🇵Takasaki🇯🇵Osaka🇯🇵Shizuoka #BS04GF pic.twitter.com/sCYySY8BFs
— BS0 (@_B_S_0_) March 26, 2017