[01] Introduction

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ブリストルは、ロンドンから南西へ120マイル、急行で約1時間半ほど走ったところにある港街。16世紀にはアフリカの奴隷貿易の玄関口、またアメリカとの貿易窓口として産業革命まで英国第2の都市に成長した。第2次世界大戦後には、ジャマイカをはじめ西インド諸島など旧植民地からの移民(先の“奴隷”でとしてではなく、“自由意志”で移ってきているというのは重要な点)が押し寄せ、それは現在もジャマイカ 人やインド人のコミュニティとして存在し、機能している。この歴史に基づいた多人種、多宗教による豊かな文化が、ブリストルがロンドンと異なる最も大きな点であり、あの独自のサウンドを生んだ要因といえる。
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[02] FUNK / REGGAE

80年代初期、セント・ポールズでのブルーズ・ダンスの様子
英国でレゲエのサウンドシステムが人気を集めはじめた1970年代初頭、それまではハード・ファンクが人気だったというブリストルの地下クラブでも、レゲエやダブが多くの若者の心を捕えていた(英国でのルーツ・レゲエ・サウンドの流れは、コンピ『Don't Call Us Immigrants』のライナーを読むことをお勧めします)。The Pop GroupのMark Stewartも、非合法のクラブでレゲエに出会ったという。
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[03] REGGAE music in 80s

現在はMassive AttackのメンバーであるDaddy Gは、The Wild Bunchの一員としてUSから輸入したヒップホップやハウスに、ファンクやソウル、そしてレゲエをミックスさせていた。More RockersのPeter DとNiji 40はLokko(Loco?)というレゲエのサウンド・システムでディージェイを務めていた。他にも2Bad(のちにBjörkと恋仲になり、彼女にNellee Hooperを紹介したプロデューサー/リミキサー、Dom Tがメンバー)、City Rockers、UD4(Roni Sizeの兄が在籍)、FBI Crewというヒップホップの集団やサウンド・システムが活動していた。残念なことは、これらのある種、学習と実験の記録の多くが未だレコードになっていないことだ(後に80年前後のレゲエはコンピレーションにまとめられている)。
※こちらで当時のUKサウンドシステムの稼動状況をご覧になれます(1981年の『NME』から/ソース:http://www.uncarved.org/dub/index.html)
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